縦書きと横書き

近年、携帯情報端末の普及により、文章の書き表し方にも変化がみられるようになってきました。

時代は縦書きから横書きへとシフトしている印象があります。現状の縦書きと横書きの使い分けについて考えてみましょう。

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日本語は縦書き文化

日本語は御存じの通り、漢字圏の言語に属し、古来より縦書きで表されてきました。漢字という文字が縦書きを前提につくられていおり、漢字から派生したひらがなも縦書きを前提としています。

書道の経験のある方なら分かると思うのですが、筆の運びはやはり縦を前提に作られています。文字同士を連ねて書く行書や草書になると見た目にも縦に運ぶことが自然だと分かります。

読む都合というよりは、筆という柔らかい筆記具で書く都合上、縦書きが適していたと考えることもできます。慣れや好みにもよりますが、文字自体が縦書きを前提に作られたものなので縦書きの方が素早く内容を把握できる、と言われています。

いつから横書きが始まったの?

縦書き文化に変化が現れたのは幕末から明治の初期でした。鎖国の終焉にともなって外国語が日本に流入し、外国語を理解する日本人の数も次第に増えていきました。

たった30文字足らずで何でも書き表せる欧米言語の合理性に衝撃を受けたインテリ層が横書きを推進していったという時代の流れがあります。外国語と一緒に日本に渡ってきたタイプライターは当然、ローマ字しか打てません。

タイプライターが使えるカナ文字による横書きが押し進められていきました。日本語にローマ字表記の単語や桁数の多いアラビア数字を交える時は、横書きの方が読み手にとって自然です。

人名や企業・ブランド名にカタカナ表記のしにくいものもあり、文章の中で横書きの利便性が求められるシーンが増えているのが現状です。

縦書きと横書き、どう使い分ける?

ヒトの眼球運動には上下左右の差は無い、と言われています。けれども、両目で一点を見ながら視点を動かして行く時、左右の眼球の固定方向の性質上、横書きを読むほうがストレスが高いという考え方も存在します実際には、どんな場合に縦書きと横書きを使い分けているのでしょうか。

現在でも、多くの文学作品は縦書きですし、国語の教科書や新聞も基本的に縦書きです。手紙や目録の文面、表彰状など、伝統や格式のある行事に使用する場合や相手への敬意を表す場合にも、縦書きを用いる場面が多くあります。

縦書きには敬意や丁寧さを表す効果があるようです。興味深いのはジャパニーズカルチャーとして世界に浸透している漫画の吹き出しの中の文字も、基本的には縦書きであることです。絵と文字を同時処理する場合、日本人の眼は縦に読むほうが早く意味が理解できるようです。

一方、横書きはパソコンを用いる殆どの場面、ビジネス文書やメール、インターネット上のサイトの文面などで使われています。教育現場でも国語以外の教科や校内文書も横書きが大半を占めています。言語以外の記号などを使って表記する数学や音楽も横書きが前提なので、それらの教科との相性も横書きが優れています。

文学作品でもケータイ小説や翻訳作品などに、横書きで出版されるケースが出てきています。日常目にする文面は横書きが半数を超す印象にあります。けれども、縦書きにも日本人ならではの思いの伝え方や利便性が根強くあるようです。

シーンに併せて上手に使いこなすこと、それ自体が日本語の正しい使い方の一部になりつつあるのではないでしょうか。

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